本学では新入生の麻疹・風疹罹患歴とワクチン接種状況を把握するために「感染症罹患歴・予防接種状況等に関する自己申告書」を用いた調査を行っている。平成27年度と28年度の調査によりワクチン2回接種率の低さが明らかになったため、29年度に入学前の予防接種勧奨文書の大幅な改定を行った。改定の主なポイントは、ワクチン2回接種について従来の"協力依頼"から"強く勧奨"と対応を強化した点と、医療・教育機関等で実習を受ける者は原則ワクチン2回接種を完了しておくことを明記した点である。今回、改定の効果を検証するため、平成27年度から29年度までの調査結果を年度別で比較した。麻疹ワクチン2回接種率は平成27年度が64.2%、28年度65.1%、29年度71.2%、風疹ワクチン2回接種率は27年度59.4%、28年度62.4%、29年度67.9%であり、両ワクチンとも29年度に接種率の上昇が認められた。