論文

2016年7月

器質的原因が認められない関節痛、筋肉痛に対し酸棗仁湯が有効であった2症例

日本東洋医学雑誌
  • 伊関 千書
  • ,
  • 佐橋 佳郎
  • ,
  • 鈴木 朋子
  • ,
  • 上野 孝治
  • ,
  • 坪 敏仁
  • ,
  • 小宮 ひろみ
  • ,
  • 三潴 忠道

67
3
開始ページ
285
終了ページ
290
記述言語
英語
掲載種別
研究論文(学術雑誌)
出版者・発行元
(一社)日本東洋医学会

症例1は56歳女性。主訴は多発関節痛。X-10年より不眠症、X-2年より肩や手・指の関節痛、頭痛、肩こり、めまい、動悸、過敏性腸症候群などが出現した。症例2は72歳女性。主訴は、両下肢筋肉痛。X-10年より両下肢の冷えと痛みが出現し、X-2年より多汗、脱毛、頻尿、数年前から不眠症があった。両症例ともブロチゾラムを数年来投与されていた不眠症を伴う多愁訴、器質的な関節・筋疾患ではないこと、長年のストレスが共通していた。虚労が疑われ、多愁訴を虚煩と捉え、酸棗仁湯を投与したところ、多発関節痛、下肢痛が顕著に軽減し、その他の症状も軽減した。症例1では熟眠感の増加が得られたが、両症例とも他院のブロチゾラム処方継続を希望した。酸棗仁は神農本草経において「四肢酸疼、湿痺を主る」と記載され、酸棗仁湯は、虚労、虚煩を参考に身体の痛みも使用目標となり得ると考えられた。(著者抄録)

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