2013年5月
大規模災害の後遺障害に対する統合医療的アプローチ
(一社)日本統合医療学会 日本統合医療学会誌
- 巻
- 6
- 号
- 1
- 開始ページ
- 65
- 終了ページ
- 69
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- 出版者・発行元
- (一社)日本統合医療学会
【背景】災害の負傷者、遺族らにおいて、一般保険医療では治療困難な後遺障害に対し、補完代替医療(CAM)に救いを求めることも少なくない。しかしその安全性、効果に対してのエビデンスは乏しい。【方法】この臨床試験は大阪大学医学部附属病院にて災害後遺障害者に対して施行した。そのうちJR福知山線脱線事故の被害者、遺族ら9人に対して解析を行った。一般保険医療が新たに必要な者、もしくは一般保険医療を受診も治療途中で、状態が落ち着いていない者を除外した。主要評価項目は介入完遂率とした。副次評価項目は抑うつ症状、PTSD様症状、介入の満足度、身体的、精神的苦痛などとした。鍼とアロマトリートメントを被検者に選んでもらい(両方も可)、週1回8週間にわたる介入が行われた。【結果】9例全てが鍼とアロマトリートメント両方を選び、完遂した。重篤な有害事象を認めなかった。介入直後は、身体的、精神的苦痛の有意な改善を認めた。介入を通じては、身体的、精神的苦痛の有意な改善は認めなかった。介入を通して、抑うつ尺度の有意な改善を認めた。(著者抄録)
- ID情報
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- ISSN : 2435-5372
- 医中誌Web ID : 2013327087