共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年4月 - 2022年3月

水銀フリーフィルム型紫外線光源を用いた低透過率排水への適用に関する検討

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
19K12390
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
1,430,000円
(直接経費)
1,100,000円
(間接経費)
330,000円
資金種別
競争的資金

本研究は、水銀フリーフィルム型紫外線光源を用い、低透過率模擬排水を対象とした紫外線照射試験を行い、枯草菌の不活化およびPPCPsの分解・無害化に関する知見を得ることで、低透過率排水への紫外線処理の適用について検討を行っており、令和元年度においては以下の成果が得られた。
1、透過率を調整する材料の検討-実験に用いる模擬排水として、透過率を調整するための材料について検討を行った。透過率を阻害する材料として、インスタントコーヒーおよびチオ硫酸ナトリウムの2種について検討し、チオ硫酸ナトリウムにおいては、透過率の調整が容易であるのの、これらが光を散乱し、PPCPsの分解率が対照区よりも高くなるなどの結果を得た。これを受けて透過率を調整する材料としてインスタントコーヒーが適切であるとの結論に至った。また、インスタントコーヒーおよびチオ硫酸ナトリウムともにPPCPsの分析に用いるLC/MS/MSに影響がないことを確認した。
2、異なる透過率におけるPPCPsの分解-畜産等で使用量の多い動物用医薬品を用い、インスタントコーヒーにより透過率を調整した溶液の分解実験を行った。透過率が10%から1%に減少するとおおよその物質において分解率の低下がみられたが、分解率と排水の透過率との間の相関性を見出すには至らなかった。これは、対象物質のそれぞれにおいて結合等の化学的性質が異なり、紫外線による分解が一様でないことが要因であると考えられた。
3、異なる透過率における枯草菌の不活化-インスタントコーヒーにより透過率を10%および1%に調整した溶液に枯草菌を添加し、紫外線照射による不活化実験を行った。透過率10%と1%では生残率に10%程度の差が生じ、その差は照射エネルギーを変更しても同様の挙動を示した。これにより、枯草菌の不活化は排水の透過率と相関性があるといえる。

ID情報
  • 課題番号 : 19K12390