論文

査読有り 筆頭著者 本文へのリンクあり
2019年

ジャカルタの密集市街地"都市カンポン"に見る個人/集団による自己組織化に関する研究:カンポン・アクアリウムの居住者らが抱く「都市認識」へのアプローチを通して

日本都市計画学会都市計画論文集
ダウンロード
回数 : 55
  • 太田 裕通
  • ,
  • 神吉 紀世子

54
3
開始ページ
1208
終了ページ
1215
記述言語
日本語
掲載種別
研究論文(学術雑誌)
DOI
10.11361/journalcpij.54.1208
出版者・発行元
公益社団法人 日本都市計画学会

<p>本研究はジャカルタのカンポン・アクアリウム(Kampung Akuarium)を対象としては居住者による「個人」が捉えるカンポンの姿から「集団」がつくり上げる空間や秩序と自己組織化との関係を明らかにするものである。このカンポンは2016年4月、州政府によって強制立ち退き・住宅撤去が行われたが、その後居住者復帰と再建の運びとなり今まさに一からカンポンの物理的環境を構築しようとしている。物理的環境の再建に向けて、既に開発されている「都市認識」へアプローチするダイアログ手法を導入し、居住者らが抱く「カンポン」の姿へ迫った。結果12名の居住者「個人」が捉える自地域の姿と成り立ちを明らかにし、その中での価値付けに基づく空間的関与が撤去後に仮設されたシェルターの住環境にも反映され、実現している空間があることを確認した。さらに、撤去により物理的環境が失われても自律的に残っている「集団」がTempat Nyamanの存在や、漁村、密集市街地ならではの空間性を共有していることを明らかにした。以上から「個人」の多様な捉え方と関与の実現を許容しつつ、同時に異なるレベルで「集団」によって自律的に生まれる秩序とその実現が住環境をつくり上げていくというある種の自己組織化が明らかになった。</p>

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.11361/journalcpij.54.1208
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/130007741979
共同研究・競争的資金等の研究課題
ジャカルタ湾岸地域における「ダイアログ手法」を用いた新しい都市カンポンの設計 -KAMPUNG AKUARIUMの強制撤去地域を対象として-
ID情報
  • DOI : 10.11361/journalcpij.54.1208
  • ISSN : 0916-0647
  • CiNii Articles ID : 130007741979

エクスポート
BibTeX RIS