講演・口頭発表等

2015年4月

人工膝関節置換術患者における大腿四頭筋の量的・質的解析と在宅理学療法による介入効果の検証

理学療法学
  • 谷口 匡史
  • ,
  • 福元 喜啓
  • ,
  • 前川 昭次
  • ,
  • 川崎 拓

記述言語
日本語
会議種別

本研究の目的は、初回人工膝関節置換術(Total Knee Arthroplasty;以下、TKA)後にホームエクササイズを行い、膝伸展筋力および大腿四頭筋における量的・質的変化を明らかにすることである。対象は、内側型変形性膝関節症を原因疾患としてTKAを施行した41名とし、退院後にホームエクササイズを行う介入群(19名)と対照群(22名)に無作為に分類した。ホームエクササイズは、セラバンドを利用した膝伸展運動・股関節外転運動とし、週4回以上の頻度で退院後から術後3ヵ月まで継続させた。膝伸展筋力の測定と、大腿四頭筋の超音波横断画像撮像を術前、術後1ヵ月(退院時)および3ヵ月の時点で実施した。超音波画像から、筋の量的指標として筋厚、質的指標として筋エコー輝度を計測した。その結果、膝伸展筋力および内側広筋を除く大腿四頭筋の筋厚で交互作用を認め、介入群の大きい改善が得られたが、筋エコー輝度は期間要因の主効果のみであった。TKA術後における在宅理学療法は、膝伸展筋力および大腿四頭筋筋厚の改善に有効であることが示唆された。(著者抄録)