2018年4月 - 2021年3月
都市と周辺の緑地が維持する環境緩和機能及び生物多様性維持機能の統合的評価
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
初年度には研究計画に示した十の小テーマのそれぞれについて研究成果の蓄積と発信が行われた。研究成果の発信にまで至ったものは以下のとおりである。
京都市内における自生種分布については、エノキ、ムクノキ及びケヤキに関する調査研究がまとまり、過去30年間にこれらの樹種が分布を減少し続けていること、孤立木については住宅地で小樹林については寺院でその減少が顕著であること、その要因として住宅地においては過密化に起因する迷惑性が作用していることが示された。また、ケヤキの天然更新はすでに困難となっていること、エノキとムクノキの更新のためには異なる立地を考慮する必要があることが示された。都市内水系に関しては、琵琶湖疏水及び白川下流域における水生植物群落について、その季節的消長が近隣住民の管理活動や底質によって影響を受けていることが示された。日本庭園の環境緩和機能に関しては伝統的な庭園空間が持つ温熱環境に関するデータが蓄積され、その成果の一部は国際学会で発表された。雨庭に関しては雨水貯留機能に優れていることが示され、その成果は国際誌に投稿された。さらに洪水緩和機能に関する解析も行い、その成果は台湾で開催された国際会議で発表され、当該国際学会誌から論文としての投稿に値する研究として選出された。鳥類による種子散布の可能性については、都市建築周辺と小規模線状緑地に関する研究成果がそれぞれ論文として公表された。
韓国ソウル大学及び中国精華大学との情報交換は、2018年度にはソウル国立大学において行った。日本から8名、ソウル国立大学から15名、精華大学から1名の研究者や大学院生が参加し、ソウル、北京及び京都における都市緑地に関する研究成果の情報交換を行った。また、ソウル市内の緑地の見学を行い、各国の緑地に対する考え方について議論を行った。なお、2019年度は北京で同様の情報交換を行うことを決定した。
京都市内における自生種分布については、エノキ、ムクノキ及びケヤキに関する調査研究がまとまり、過去30年間にこれらの樹種が分布を減少し続けていること、孤立木については住宅地で小樹林については寺院でその減少が顕著であること、その要因として住宅地においては過密化に起因する迷惑性が作用していることが示された。また、ケヤキの天然更新はすでに困難となっていること、エノキとムクノキの更新のためには異なる立地を考慮する必要があることが示された。都市内水系に関しては、琵琶湖疏水及び白川下流域における水生植物群落について、その季節的消長が近隣住民の管理活動や底質によって影響を受けていることが示された。日本庭園の環境緩和機能に関しては伝統的な庭園空間が持つ温熱環境に関するデータが蓄積され、その成果の一部は国際学会で発表された。雨庭に関しては雨水貯留機能に優れていることが示され、その成果は国際誌に投稿された。さらに洪水緩和機能に関する解析も行い、その成果は台湾で開催された国際会議で発表され、当該国際学会誌から論文としての投稿に値する研究として選出された。鳥類による種子散布の可能性については、都市建築周辺と小規模線状緑地に関する研究成果がそれぞれ論文として公表された。
韓国ソウル大学及び中国精華大学との情報交換は、2018年度にはソウル国立大学において行った。日本から8名、ソウル国立大学から15名、精華大学から1名の研究者や大学院生が参加し、ソウル、北京及び京都における都市緑地に関する研究成果の情報交換を行った。また、ソウル市内の緑地の見学を行い、各国の緑地に対する考え方について議論を行った。なお、2019年度は北京で同様の情報交換を行うことを決定した。
- ID情報
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- 課題番号 : 18H02226
- 体系的課題番号 : JP18H02226
この研究課題の成果一覧
絞り込み
論文
5-
Landscape and Ecological Engineering 2023年5月27日 査読有り最終著者
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ランドスケープ研究(オンライン論文集) 14 57-63 2021年7月 査読有り責任著者
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ランドスケープ研究(オンライン論文集) 13 20-23 2020年6月24日 査読有り責任著者
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ランドスケープ研究 83(5) 749-752 2020年3月30日 査読有り責任著者
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ランドスケープ研究(オンライン論文集) 12 1-9 2019年2月19日 査読有り
MISC
1-
日本緑化工学会誌 46(1) 87-90 2020年8月
講演・口頭発表等
1-
都市におけるランドスケープ研究 日中韓ワークショップ 2018年10月8日 招待有り