2022年9月13日
研究倫理教育における ケーススタディの重要性
第39回日本植物バイオテクノロジー学会(堺)大会
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- 開催年月日
- 2022年9月11日 - 2022年9月13日
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 口頭発表(一般)
- 国・地域
- 日本
筆者はこれまでに、組織的な研究不正を防ぐためには知識と技術の取得が重要だと考え、道徳教育にとどまらない研究倫理教育プログラムの構築を検討してきた。本発表では、研究倫理教育における事例研究(ケーススタディ)の重要性について論じる。筆者はサントリー生物有機科学研究所(現・サントリー生命科学財団)に博士研究員として在職していた際に、同組織から過去に出版され、筆者自身に与えられた研究テーマの基盤となる論文に不自然なデータがあることに気が付いた。退職後、別の研究機関に移動した後に、出版元であるThe Plant Journalに告発文を送っている。学会発表資料とともに、筆者が作成した告発文も併せて公開する。本資料は、実験的なデータに基づかない論文がどのように作成されているかの例を示すものである。併せて、研究評価におけるIFや論文数などの数値指標(メトリクス)重視は意味をなさない事の根拠の一つとなると考えられる。