2018年4月 - 2022年3月
西日本における縄文時代の人口動態に関する研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
本研究は、西日本地域における人口動態について、①縄文時代の遺跡空間データベースの作成、②居住形態と居住集団の規模の推定、③縄文時代の環境収容力の推定の3点を統合することで明らかにすることを目的としている。平成30年度は中国地方の遺跡空間データベース作成を予定していた。
本年度は予定通り、①地理情報システム(GIS)と連動した遺跡空間データベースの作成を行った。対象地域は中国地方とし、データ化の項目は位置情報、立地、時期(縄文時代草創期~晩期の型式別および14C年代データ)、遺構の構成・数、土器出土量、文献などである。概ねすべての遺跡をデータ化することができ、早期と後期初頭に遺跡数のピークのあることを改めて確認した。また住居址数や集落の状況から、②居住形態と居住集団の規模の推定に関して、ある程度の見通しをつけることができた。遺跡規模が東日本とは相対的に小規模である点や住居址の切り合いがほとんど見られない点などは、一時期の居住集団の規模の推定について少ないバイアスで復元できものと考えられる。また、岡山・鳥取両県の遺跡については資料調査を行い、資料の状況把握および時期の確認などを行った。
③縄文時代の環境収容力推定のために、岡山平野を対象とした古環境復元を行った。岡山平野沿岸部では海進および海退による土地利用可能面積の拡大と縮小が想定される。そのため、貝塚遺跡の立地と分布、出土貝類の変遷およびKuniJiban等で公開されているボーリング柱状図のデータ化も進めた。その結果、縄文時代の各時期において土地利用可能面積に変動のあることが明らかとなった。
本年度は予定通り、①地理情報システム(GIS)と連動した遺跡空間データベースの作成を行った。対象地域は中国地方とし、データ化の項目は位置情報、立地、時期(縄文時代草創期~晩期の型式別および14C年代データ)、遺構の構成・数、土器出土量、文献などである。概ねすべての遺跡をデータ化することができ、早期と後期初頭に遺跡数のピークのあることを改めて確認した。また住居址数や集落の状況から、②居住形態と居住集団の規模の推定に関して、ある程度の見通しをつけることができた。遺跡規模が東日本とは相対的に小規模である点や住居址の切り合いがほとんど見られない点などは、一時期の居住集団の規模の推定について少ないバイアスで復元できものと考えられる。また、岡山・鳥取両県の遺跡については資料調査を行い、資料の状況把握および時期の確認などを行った。
③縄文時代の環境収容力推定のために、岡山平野を対象とした古環境復元を行った。岡山平野沿岸部では海進および海退による土地利用可能面積の拡大と縮小が想定される。そのため、貝塚遺跡の立地と分布、出土貝類の変遷およびKuniJiban等で公開されているボーリング柱状図のデータ化も進めた。その結果、縄文時代の各時期において土地利用可能面積に変動のあることが明らかとなった。
- ID情報
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- 課題番号 : 18K01064
- 体系的課題番号 : JP18K01064
この研究課題の成果一覧
絞り込み
論文
8-
Journal of Archaological Science 132 2021年3月 査読有り
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中部瀬戸内地域における縄文時代の環境変動と人間活動に関する考古学的研究 106-113 2021年3月 筆頭著者
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中部瀬戸内地域における縄文時代の環境変動と人間活動に関する考古学的研究 59-78 2021年3月
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中部瀬戸内地域における縄文時代の環境変動と人間活動に関する考古学的研究 44-51 2021年3月
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中部瀬戸内地域における縄文時代の環境変動と人間活動に関する考古学的研究 36-43 2021年3月 筆頭著者
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中部瀬戸内地域における縄文時代の環境変動と人間活動に関する考古学的研究 5-13 2021年3月
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日々の考古学3 201-210 2020年3月 筆頭著者
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情報考古学 24(1・2) 10-29 2019年3月 査読有り
講演・口頭発表等
7-
岡山大学埋蔵文化財調査研究センター第14回公開講座 2021年11月20日
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2020 Winter Simulation Conference 2020年12月
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第73回日本人類学会大会 2019年10月
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日本地質学会 2019年9月
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第3回SIMAS研究会 2019年6月
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第2回SIMAS研究会 2019年5月
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第65回考古学研究会総会・研究集会 2019年4月
社会貢献活動
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