共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2022年3月

西日本における縄文時代の人口動態に関する研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
18K01064
体系的課題番号
JP18K01064
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
4,290,000円
(直接経費)
3,300,000円
(間接経費)
990,000円

本研究は、西日本地域における人口動態について、①縄文時代の遺跡空間データベースの作成、②居住形態と居住集団の規模の推定、③縄文時代の環境収容力の推定の3点を統合することで明らかにすることを目的としている。平成30年度は中国地方の遺跡空間データベース作成を予定していた。
本年度は予定通り、①地理情報システム(GIS)と連動した遺跡空間データベースの作成を行った。対象地域は中国地方とし、データ化の項目は位置情報、立地、時期(縄文時代草創期~晩期の型式別および14C年代データ)、遺構の構成・数、土器出土量、文献などである。概ねすべての遺跡をデータ化することができ、早期と後期初頭に遺跡数のピークのあることを改めて確認した。また住居址数や集落の状況から、②居住形態と居住集団の規模の推定に関して、ある程度の見通しをつけることができた。遺跡規模が東日本とは相対的に小規模である点や住居址の切り合いがほとんど見られない点などは、一時期の居住集団の規模の推定について少ないバイアスで復元できものと考えられる。また、岡山・鳥取両県の遺跡については資料調査を行い、資料の状況把握および時期の確認などを行った。
③縄文時代の環境収容力推定のために、岡山平野を対象とした古環境復元を行った。岡山平野沿岸部では海進および海退による土地利用可能面積の拡大と縮小が想定される。そのため、貝塚遺跡の立地と分布、出土貝類の変遷およびKuniJiban等で公開されているボーリング柱状図のデータ化も進めた。その結果、縄文時代の各時期において土地利用可能面積に変動のあることが明らかとなった。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18K01064
ID情報
  • 課題番号 : 18K01064
  • 体系的課題番号 : JP18K01064

この研究課題の成果一覧

論文

  8

講演・口頭発表等

  7

社会貢献活動

  1