共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2021年3月

口腔慢性病変および口腔癌における負の免疫動態解析と全身への影響

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(A)
  • 東 みゆき
  • ,
  • 永井 重徳
  • ,
  • 河野 洋平
  • ,
  • 大野 建州

課題番号
18H04066
配分額
(総額)
45,110,000円
(直接経費)
34,700,000円
(間接経費)
10,410,000円

癌微小環境に集積する免疫細胞動態と PD-L1チェックポイント阻害/ TLR7アゴニスト(レシキモド)との併用効果について、2つの扁平上皮癌細胞株 (NR-S1 と SCCVII)の同系マウスへの接種モデルで検討した。共に、 CD11b+ミエロイド系細胞のがんへの浸潤が半分以上を占めるが、 NR-S1では Ly6Ghigh顆粒球系、SCCVIIでは F4/80+マクロファージ系細胞が主体で、前者は抗原提示能を待たないPD-L1高発現細胞であり、後者は潜在的に抗原提示能力はあるが一部にアルギナーゼ1を発現していた。 共に、 PD-L1抗体抵抗性であったが、 SCCVIIは レシキモド感受性で併用投与で顕著な腫瘍縮小効果を示したのに対して、 NR-S1は、レシキモド抵抗性であったが、前投与でCD11b+Gr-1+細胞を除去すると併用療法に対して感受性に変換した。このことから、がん微小環境に集積する免疫細胞の違いがPD-1 免疫チェックポイント阻害を含むがん免疫療法効果に多大な影響を与えることが示された。
口腔の舌下粘膜への反復抗原塗布により誘導される免疫寛容に、局所粘膜に存在するCD206+CD11b+細胞がどのようか関与をしているかの解析を行った。抗原反復塗布により、抗原特異的エフェクター T 細胞の誘導が抑制され、 Foxp3+制御性 T細胞および IL-10産生T細胞比率が増強することが、 DO11.10TCRCD4+ T細胞移入実験から明らかになった。反復抗原塗布により局所に誘導される CD11c+CD206- 細胞と CD11c-CD206+細胞分画でマイクロアレイ解析を実施したところ、 CD206+分画において、免疫寛容およびホメオスターシスに関わるユニークな遺伝子プロファイルが見つかり、その中で2つの新規免疫チェックポイント(B7ファミリー)分子が同定できた。