論文

査読有り
2020年

Application of cell block preparation in effusion cytology: Analysis of mismatched diagnosis and utility of immunostaining

Journal of Medical and Dental Sciences
  • Horiguchi Ayana
  • Umezawa Takashi
  • Umemori Miyaka
  • Ito Satoshi
  • Tsuchiya Sachiko
  • Hirooka Shinichi
  • Kiyokawa Takako
  • Ikegami Masahiro
  • Takahashi Hiroyuki
  • Soejima Yurie
  • Sawabe Motoji
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67
開始ページ
21
終了ページ
29
記述言語
英語
掲載種別
研究論文(学術雑誌)
出版者・発行元
東京医科歯科大学

滲出液細胞診において液状化検体細胞診(LBC)とセルブロック法で診断が一致しない例を分析してセルブロック法の有用性の確証を得ることを目的とした。滲出液検体182例(胸水108例、腹水74例)を対象とした。それらの検体の患者の臨床診断の多くは悪性腫瘍であった。LBC用の試料を調製した残りの検体からセルブロックを作製し、両方法で診断を行った。その結果、LBCとセルブロック法での診断一致率は97.3%であった。不一致例5例において、その主な原因はLBC試料またはセルブロック中に異型細胞が少量しか含まれていないことであった。また32例ではセルブロックを免疫染色に供して組織型と癌原発部位の予測を試みた。癌の検体例のうち91.0%では組織型が決定され、腺癌例のうち76.5%では原発部位が同定された。さらにセルブロックを用いALK遺伝子再構成を解析したところ肺癌の2例で検出され、EGFR遺伝子変異も調べたところ肺癌の4例で検出された。以上の結果から、LBCとセルブロック法の診断一致率は高く、さらにセルブロックは免疫染色およびDNA解析に供しても有用性が高いと考えられた。

ID情報
  • ISSN : 1342-8810

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