2019年7月
創傷治癒モデルマウスにおける炎症因子を介したオゾンウルトラファインバブル水の効果(Ozone Ultrafine Bubble Water Improves Wound Healing via Modification of Inflammation)
口腔病学会雑誌
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- 巻
- 86
- 号
- 2
- 開始ページ
- 25
- 終了ページ
- 35
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- 出版者・発行元
- 口腔病学会
オゾンウルトラファインバブル水(OUFBW)は創傷治癒作用を有するが、その作用機序は不明であることから、マウスを用いてOUFBW滴下後の創傷治癒を評価した。8週齢の雄性C57BL/6Jマウスの背部に創傷を作製した後、創傷部に2.5pmのオゾンを含有するOUFBW(実験群)または紫外線照射により不活性化したOUFBW(対照群)を毎日滴下した。その後、組織形態計測、組織学的解析、肉芽組織を用いたqPCRを行った。その結果、実験群では対照群に比べて創部の大きさが減少傾向であり、上皮化率が有意に高かった。実験群では、創傷治癒初期にTNF-αとコラーゲンIV型のmRNA発現が有意に上昇した。滴下後7日目の創部組織ではTNF-αとインターロイキン6のmRNA発現が有意に低下していたのに対し、FGF-2のmRNA発現は有意に上昇していた。組織学的評価では、実験群で異常な治癒は認められなかった。上述の炎症性サイトカイン遺伝子の発現レベル変動が、OUFBW滴下後の創傷治癒に影響を及ぼしていると考えられた。
- ID情報
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- ISSN : 0300-9149
- eISSN : 1884-5185
- 医中誌Web ID : 2020141170