2019年4月 - 2021年3月
DAMPsおよび咬合性外傷に注目した限局型侵襲性歯周炎の発症機序の解明
文部科学省/日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究
急速な歯周組織破壊を呈する結紮誘導歯周炎歯肉組織を網羅的な遺伝子解析を行ったところ、自然免疫応答の亢進やストレスに対する細胞反応の増加を認めた。同定した発現変動遺伝子のうち傷害関連分子パターン(DAMPs)であるS100A8やS100A9、骨吸収に関連するMMP9やカテプシンKの有意な発現増加を認めた。S100A8およびS100A9は接合上皮部において発現しており、結紮誘導歯周炎にて発現の増加、結合組織への浸潤を認めた。口腔由来ヒト上皮細胞株(Ca9-22)を用いた実験により、S100A8およびS100A9はカテプシンKの発現に関与しており、DAMPsによる急速な歯周組織破壊の一端を解明した。
- ID情報
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- 課題番号 : 19K18989
- 体系的課題番号 : JP19K18989