MISC

2020年6月

生活期における嚥下障害患者に対する訪問での摂食嚥下リハビリテーションの短期観察による効果

老年歯科医学
  • 並木 千鶴
  • ,
  • 原 豪志
  • ,
  • 中川 量晴
  • ,
  • 山口 浩平
  • ,
  • Ariya Chantaramanee
  • ,
  • 小西 恵巳
  • ,
  • 吉見 佳那子
  • ,
  • 中根 綾子
  • ,
  • 戸原 玄

35
1
開始ページ
41
終了ページ
51
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(一社)日本老年歯科医学会

目的:在宅などでの摂食嚥下リハビリテーション(嚥下リハ)は、多職種で連携することが効果を高めると認識されてきている。しかし、生活期における多職種連携による嚥下リハの効果を縦断的に検証した報告は少ない。本研究では、生活期の高齢摂食嚥下障害患者を対象とし、嚥下リハ前後のリハ効果の検証と、訪問歯科単独と多職種連携した場合との間に嚥下リハ効果に相違があるかを検討した。方法:2017年4月から2018年3月までの期間で、当科に嚥下リハの依頼があった患者のうち、3ヵ月間のフォローアップが可能であった37名(男性16名、女性21名、平均年齢82.2±9.5歳)を対象とした。毎月1回訪問し、食形態や食事時の姿勢調整を行い、間接訓練を指導した。対象者の機能評価は、KT(口から食べる)バランスチャート(以下、KTBC)を用いた。対象者のKTBCの変化を初診時と3ヵ月後で比較し、さらに訪問歯科診療のみの群と多職種が携わった群に分けて3ヵ月後のKTBCを比較、検討した。結果:3ヵ月の管理で対象者のKTBCの各項目が改善した。さらに訪問歯科診療単独群と比較して、多職種が携わった群においてKTBCの栄養状態の項目が有意に改善していた(p<0.05)。結論:生活期における高齢の摂食嚥下障害患者の嚥下リハは、摂食嚥下機能だけでなく、栄養状態や身体機能の向上において重要であり、3ヵ月という短期間においてもそれらの向上を認めた。また多職種との連携によって、より効率的な効果が得られることが示唆された。(著者抄録)

リンク情報
URL
https://search.jamas.or.jp/index.php?module=Default&action=Link&pub_year=2020&ichushi_jid=J02171&link_issn=&doc_id=20200804280008&doc_link_id=130007879577&url=http%3A%2F%2Fci.nii.ac.jp%2Fnaid%2F130007879577&type=CiNii&icon=https%3A%2F%2Fjk04.jamas.or.jp%2Ficon%2F00003_1.gif
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ID情報
  • ISSN : 0914-3866
  • eISSN : 1884-7323
  • 医中誌Web ID : 2020373007

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