論文

査読有り
2017年9月7日

胸椎硬膜外に発生した血管脂肪腫の1例

整形外科と災害外科
  • 川越秀一
  • ,
  • 濱中秀昭
  • ,
  • 黒木修司
  • ,
  • 比嘉聖
  • ,
  • 川野啓介
  • ,
  • 永井琢哉
  • ,
  • 李徳哲
  • ,
  • 関本朝久
  • ,
  • 帖佐悦男

66
4
開始ページ
761
終了ページ
763
記述言語
日本語
掲載種別
研究論文(学術雑誌)
DOI
10.5035/nishiseisai.66.761
出版者・発行元
西日本整形・災害外科学会

胸椎硬膜外に発生したまれな血管脂肪腫を経験したので報告する.【症例】32歳女性.主訴は両下肢のしびれ感,筋力低下,歩行困難,膀胱直腸障害.3ヶ月前から下肢筋力の低下を自覚し,1ヶ月前から歩行不能となった.近医でのMRIで硬膜背側に腫瘍性病変を認めたため当科紹介となった.MRIでは第6~10胸椎高位に,T1強調画像,T2強調画像ともに不均一な高信号を示す腫瘍性病変を認め,それによる硬膜背側の著明な圧迫を確認した.造影CT検査では早期に腫瘍の濃染を認めた.椎弓切除後に腫瘍を全摘出した.腫瘍と硬膜の癒着はほとんどなく一塊として全摘出が可能であった.術後より下肢筋力の改善を認め,歩行も可能となり,膀胱直腸障害も改善した.【考察】脊髄硬膜外血管脂肪腫はまれであるが,特徴的な臨床症状,画像所見を有する.今回の症例は硬膜背側に発生し,全摘出が可能であり,予後も良好であった.

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.5035/nishiseisai.66.761
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/130006252205
ID情報
  • DOI : 10.5035/nishiseisai.66.761
  • ISSN : 0037-1033
  • CiNii Articles ID : 130006252205

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