講演・口頭発表等

2018年6月16日

総合診療科実習振り返りにおけるSignificant Event Illustration の試み

第9回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会
  • 高屋敷, 明由美
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  • 片岡, 義裕
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  • 前野, 貴美
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  • 春田, 淳志
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  • 横谷, 省治
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  • 阪本, 直人
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  • 荒牧, まいえ
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  • 吉本, 尚
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  • 小曽根, 早知子
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  • 山本, 由布
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  • 後藤, 亮平
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  • 前野, 哲博

開催年月日
2018年6月16日 - 2018年6月17日
記述言語
日本語
会議種別
ポスター発表
主催者
日本プライマリ・ケア連合学会
開催地
津市

【実習の概要】筑波大学医学類では、2017年度よりカリキュラム変更によりクリニカルクラークシップの後半(5年次10月~6年次5月)に必修の総合診療科実習を4週間、14-15人の医学生がローテーションで回ってくるようになった。本実習での目標を、1)場による医療の違いを踏まえた総合診療医の専門性の理解、2)地域のヘルスケアシステム全体からみた住民・患者・家族の健康問題の把握3)臨床推論能力の修得とした。各週に3-4人の医学生が順に必修として大学の総合診療科を1週間ローテーションで回り、他の週は茨城県内の診療所(2~3週)や中核病院総合診療科(0~1週)の組み合わせを選択できる合計4週間の実習とした。初日は実習のオリエンテーションとして大学で目標の確認やワークショップなどを通じて、生活者としての患者や地域について学ぶ準備状態を整え、その後各施設で実習を行い、最終日は本実習で学んだことを目標に立ち返って振り返るSignificant Event Illustrationというプログラムを導入した。
【Significant Event Illustrationについて】4 週の実習で最も印象に残った出来事を3-4人のグループで同時に一枚の円形の用紙にイラストで描き、2グループごとの発表会でその出来事の紹介、その時に考えたこと、今振り返って学んだことを学生教員間で共有するものである。多くの学生が地域の診療所や訪問診療先で経験した、今まで病院では感じることができなかった生活者としての患者像を感じ取れた場面や看取りの立ち会い、多職種スタッフの専門性などをテーマに取り上げていた。言葉だけではなく、イラストで表現し、自分なりに印象に残ったことを発表し、互いに質疑応答するプロセスを経て、実習での気づいたことがより言語化しやすくなり、学びを深める機会になっていると思われた。