2014年12月
区画の交換による農地の団地化は可能か?―シミュレーションによるアプローチ―
農業経済研究
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- 巻
- 86
- 号
- 3
- 開始ページ
- 193
- 終了ページ
- 206
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- DOI
- 10.11472/nokei.86.193
- 出版者・発行元
- 日本農業経済学会
本稿は,区画交換による農地の団地化がどの程度可能かを,シミュレーションによって検証する.まず,現在一部の農家で行われている個別・分権的な相対交換では,自発的な交換に必要な「欲求の二重一致」が少なすぎるため,団地化の進展が困難であることを示す.次に,Shapleyらのtop trading cycleアルゴリズムを援用し,複数の農家が区画を一斉交換する集団・集権的な方法を提案する.これは,「欲求の二重一致」の制約を緩和するため,個別・分権的な交換に比べて倍以上の集団化率を実現できた.また,より多くの農家が交換に参加するほど,集団化率も劇的に高まった.多くの農家の参加を募り,集団・集権的な配分を行うことが農地の団地化にあたって有効である.
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.11472/nokei.86.193
- ISSN : 0387-3234
- CiNii Articles ID : 130005139972
- CiNii Books ID : AN00200867