2019年4月 - 2022年3月
遺体手術手技研修(CST)に適した解剖体の防腐固定処置の改善
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
本研究は、遺体手術手技研修(CST)に適した安全かつ生体に近い感触の解剖体を低コストで防腐処置するため、低濃度ホルマリン固定法を確立することを目的とする。ご遺体受入れ後、20%プロピレングリコール(PG)を注入潅流、死後硬直の解除マッサージを加え、5%ホルマリン/20%PGを注入潅流した。関節可動域は肩関節および股関節で70~90°以上あり、CSTの使用に耐えられる柔軟性を確保できた。脳組織は固定不足となるので頸椎クモ膜下腔に10%ホルマリンを追加注入することで対応できることが判明した。こうして防腐処置された解剖体はCSTにも通常の学生の人体解剖実習にも安全に使用可能であった。
- ID情報
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- 課題番号 : 19K09093
- 体系的課題番号 : JP19K09093