本研究は，小学校外国語活動（教科型を含む）における指導者の英語使用を支援するためのTeacher Talk テクニックを開発することを目的とする。 小学校での英語教育に携わる教員の英語力育成は大きな課題となっているが，「英語力」といっても多様な知識やスキルがあり，漠然と「英語力向上」を現職教員や小学校教員養成課程の学生に求めるだけでは十分な成果は得られないと考える。 特に育成が必要なのは「児童に向けての発話」と考えられるが，単に流暢に話すことができるようになれば良いか，といえばそれもまた十分ではない。小学校では「英語をほとんど知らない状態にある児童が理解できるように話す力」が必要になる。すなわち，「英語力」と「指導の工夫」を統合させ，Comprehensible Input を提供できる力が必要と考え，具体的にはどのようなことができるようになれば良いのかを本研究で明らかにする。