志村 ゆかり

研究テーマは外国にルーツを持つ子どもたちのための日本語総合教科書の開発です。グローバル化に伴い、日本で生活する外国にルーツを持つ子どもたちは年々増え続けています。しかし、そうした子どもたちの中には、日常生活を送るには問題ない日本語力を有していても、学校で教科を学ぶための日本語力が身についていない子どもたちが数多く存在します。現在、こうした子どもたちの日本語力を、いかに教科を学ぶための日本語力へとつないでいくかという模索が多方面からなされています。そのひとつのアプローチとして、中学生を対象とした日本語総合教科書の開発を行っています。日本語総合教科書は外国にルーツを持つ子どもたちの日本語教育の体系化にもつながるものです。そして、ひいては日本語力の不足による高校進学の壁を解消し、彼らのキャリア形成の一助ともなります。少子高齢化が進む日本社会において、将来的に外国の方々を日本社会に迎える流れは大きくなっていくでしょう。その意味でも、外国にルーツを持つ子どもの教育は取り組むべき課題といえます。