2019年6月
H.pylori除菌前後の変化に注目した胃細菌叢についての検討
(一社)日本潰瘍学会 潰瘍
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- 巻
- 46
- 号
- 開始ページ
- 11
- 終了ページ
- 15
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
2012年12月〜2016年7月にH.pylori除菌前後の前庭部・胃体部から生検を行った19名(男15名、女4名、平均年齢68.8歳)の採取組織を用い、次世代シーケンサーによる細菌叢解析を行った。Genusレベルの細菌叢構成の検討では、除菌前の前庭部はHelicobacterの占める割合が症例毎に大きく異なりStreptococcus、Prevotella、Veillonellaが比較的少数であったが、除菌後はHelicobacterが殆ど検出されずStreptococcus、Prevotella、Veillonellaの占める割合が増加した。胃体部は除菌前にはHelicobacterが72.4%を占めたが除菌後は殆ど検出されなくなり、Streptococcus、Prevotella、Neisseriaなどが占める割合が増加した。胃の細菌叢は多彩であり、部位別の変化も存在し、H.pylori除菌は胃の細菌叢の構成の全体的な変化をもたらすことが示唆された。
- ID情報
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- ISSN : 2189-7956