論文

査読有り
2020年7月

運転免許更新時に第1分類と判定された患者の認知機能検査とMini-Mental State Examinationとの関係 : 生活習慣病による影響

老年精神医学雑誌
  • 小林 良太
  • ,
  • 阿曽 里美
  • ,
  • 林 博史
  • ,
  • 坂本 和貴
  • ,
  • 川勝 忍
  • ,
  • 木村 正之
  • ,
  • 大谷 浩一

31
7
開始ページ
751
終了ページ
757
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
ワールドプランニング

現在、運転免許更新時に認知症のおそれがあると判定された者は、医師の診断を受け、診断書を提出することが義務づけられている。この義務化以降、約3年が経過しているが、これまで免許更新時の認知機能検査と医師の診断時における認知機能検査との関係を検証した報告はない。本研究では、免許更新時の認知機能検査と臨時適性検査時におけるMini-Mental State Examination(MMSE)得点との関係を調査した。さらに、生活習慣病の罹患が及ぼす影響に関しても検討した。結果は、免許更新時の認知機能検査の得点とMMSEの得点との間に相関を認めなかった(r=0.042、p=0.801)。しかし、生活習慣病をもたない患者に対象を限定すると、免許更新時の認知機能検査の得点とMMSE得点との間に有意な相関を認めた(r=0.654、p=0.021)。生活習慣病をもつ患者は、免許更新時の認知機能検査の得点と臨時適性検査時のMMSE得点との間に乖離を生じる可能性があり、臨時適性検査による診断書作成時にはより注意が必要である。(著者抄録)

リンク情報
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/40022307219
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN10359022
URL
http://id.ndl.go.jp/bib/030561130
ID情報
  • ISSN : 0915-6305
  • 医中誌Web ID : U818110009
  • CiNii Articles ID : 40022307219
  • CiNii Books ID : AN10359022

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