2017年4月 - 2021年3月
テーラーメイドな出産・育児を促進するオキシトシン活性化プログラムの開発と普及
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A) 基盤研究(A)
- 課題番号
- 17H01613
- 体系的課題番号
- JP17H01613
- 担当区分
- 研究分担者
- 配分額
-
- (総額)
- 38,740,000円
- (直接経費)
- 29,800,000円
- (間接経費)
- 8,940,000円
今回、産後のオキシトシン値とボンディング障害、マタニティブルーズ、疲労感との関連について検討した。
【方法】同一対象者の4時点(妊娠36~37週、妊娠38週~39週、産後1~2日、産後4~5日)を追跡した記述研究である。対象は、経腟分娩を予定しているローリスク妊婦とした。唾液オキシトシン値は、液-固相抽出で前処理した検体を酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)に供することで定量した。
【結果】対象者は、初産婦14名、平均年齢33歳であった。産後1日目にボンディング障害と判定された者(n=3)の平均オキシトシン値は、16.4pg/ml(SD3.3)、正常者(n=11)は、14.9pg/ml(SD4.2)であった。産後5日目では、オキシトシン値の平均は、ボンディング障害と判定された者(n=6)は、9.8pg/ml(SD5.2)、正常者(n=7)は11.6pg/ml(SD5.8)であり、いずれも有意な差は認められなかった。ボンディング障害とオキシトシン値に関連は認めなかった。次に、マタニティブルーズと判定された者は、産後5日目のオキシトシン値の平均は、正常者(n=8)は12.1pg/ml(SD5.8)であり、マタニティブルーズと判定された者(n=5)は、9.1pg/ml(SD4.9)と正常者よりも平均値は低かったが、有意差は認めなかった。マタニティブルーズの得点とオキシトシン値との相関は、r=-0.40,p=0.15であった。産後の疲労感とオキシトシン値との関係は、有意な負の相関が認められた。今回、最もオキシトシン値と関連を認めたのは、産後疲労感であり、疲労感が強いほど唾液オキシトシン値は低下していた。
【結論】唾液オキシトシン値とマタニティブルーズ、産後疲労感との関連が示唆されたため、サンプルサイズを増やし、更なる調査が必要である。
【方法】同一対象者の4時点(妊娠36~37週、妊娠38週~39週、産後1~2日、産後4~5日)を追跡した記述研究である。対象は、経腟分娩を予定しているローリスク妊婦とした。唾液オキシトシン値は、液-固相抽出で前処理した検体を酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)に供することで定量した。
【結果】対象者は、初産婦14名、平均年齢33歳であった。産後1日目にボンディング障害と判定された者(n=3)の平均オキシトシン値は、16.4pg/ml(SD3.3)、正常者(n=11)は、14.9pg/ml(SD4.2)であった。産後5日目では、オキシトシン値の平均は、ボンディング障害と判定された者(n=6)は、9.8pg/ml(SD5.2)、正常者(n=7)は11.6pg/ml(SD5.8)であり、いずれも有意な差は認められなかった。ボンディング障害とオキシトシン値に関連は認めなかった。次に、マタニティブルーズと判定された者は、産後5日目のオキシトシン値の平均は、正常者(n=8)は12.1pg/ml(SD5.8)であり、マタニティブルーズと判定された者(n=5)は、9.1pg/ml(SD4.9)と正常者よりも平均値は低かったが、有意差は認めなかった。マタニティブルーズの得点とオキシトシン値との相関は、r=-0.40,p=0.15であった。産後の疲労感とオキシトシン値との関係は、有意な負の相関が認められた。今回、最もオキシトシン値と関連を認めたのは、産後疲労感であり、疲労感が強いほど唾液オキシトシン値は低下していた。
【結論】唾液オキシトシン値とマタニティブルーズ、産後疲労感との関連が示唆されたため、サンプルサイズを増やし、更なる調査が必要である。
- ID情報
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- 課題番号 : 17H01613
- 体系的課題番号 : JP17H01613