講演・口頭発表等

$^{99}$Mo/$^{99m}$Tc国産化を目指したメソポーラスアルミナの開発

第59回アイソトープ・放射線研究発表会
  • 福光 延吉*
  • ,
  • 山内 悠輔*
  • ,
  • Kaneti Y. V.*
  • ,
  • Benu D. P.*
  • ,
  • Saptiama I.*
  • ,
  • 有賀 克彦*
  • ,
  • 籏野 健太郎*
  • ,
  • 熊田 博明*
  • ,
  • 藤田 善貴
  • ,
  • 土谷 邦彦

開催年月日
2022年7月
記述言語
日本語
会議種別
開催地
online
国・地域
日本

放射化法を利用した$^{99m}$Tc国産化では、生成される$^{99}$Mo量が少ないため放射化Mo溶液から十分な量の$^{99m}$Tcを抽出するには、多量のMoを吸着することが必要である。本研究の目的は、より高い吸着能を持つMo吸着材を開発することである。抽出液の安全性を担保するためには既存の吸着材アルミナの性質を変えないことが望ましく、Mo吸着能を高めるためアルミナ粒子の比表面積を増やす方法を検討した。その方法としてメソポーラス加工に着目し、シリカアルミナ複合体、ソルボサーマル法によるアルミナ粉末のエタノール処理、TiO$_{2}$を混入させたAl$_{2}$O$_{3}$-TiO$_{2}$の3通りの方法でメソポーラスアルミナを作製した。Mo吸着能は、シリカアルミナ複合体で16.8mg/g、ソルボサーマル法で56.2mg/g、Al$_{2}$O$_{3}$-TiO$_{2}$で44.5mg/gといずれの方法でも従来法の約10mg/gより高く、特にソルボサーマル法で最も優れたMo吸着能を示した。この結果からメソポーラス加工を応用することで、吸着材の性質に大きな変化を加えることなくMo吸着能を高められることが明らかとなった。またいずれの方法においても、Mo吸着能はアルミナの焼成温度およびMo溶液のpHに依存した。

リンク情報
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5074818