2022年1月
アルミナカラムを使用した$^{99}$Mo吸着および$^{99m}$Tc溶出の動的特性
Journal of Physics; Conference Series
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- 巻
- 2155
- 号
- 1
- 開始ページ
- 012018\_1
- 終了ページ
- 012018\_6
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- DOI
- 10.1088/1742-6596/2155/1/012018
モリブデン-99($^{99}$Mo)の娘核種であるテクネチウム-99m($^{\rm 99m}$Tc)は、放射性医薬品で最も使用される放射性同位元素である。核不拡散や核セキュリティ等の観点から、放射化法((n, $\gamma$)法)による$^{99}$Mo製造技術開発が進められている。(n, $\gamma$)法によって生成される$^{99}$Moの比放射能は極めて低いため、(n, $\gamma$)$^{99}$Moをジェネレータに適応させるには高いMo吸着容量を有するAl$_{2}$O$_{3}$の開発が必要不可欠である。本研究では、材料が異なる3種類のAl$_{2}$O$_{3}$を準備し、静的および動的吸着でのジェネレータへの適応性を比較した。MoO$_{3}$ペレット片(1.5g)は、京都大学研究用原子炉(KUR)を使用して5MW, 20分間照射した。照射後、MoO$_{3}$ペレット片は6Mの水酸化ナトリウム水溶液で溶解し、動的吸着条件として1gのAl$_{2}$O$_{3}$を充填したPFAチューブ($\phi$1.59mm)に添加し、生理食塩水によりミルキングした。動的吸着でのAl$_{2}$O$_{3}$の$^{99}$Mo吸着容量は、静的吸着と比較してわずかに減少した。$^{\rm 99m}$Tc溶出率は、動的吸着では1.5mLのミルキングで約100\%溶出されたが、静的吸着では約56-87\%しか溶出されなかった。また、動的吸着では$^{99}$Mo/$^{\rm 99m}$Tc比が、静的吸着と比較して大幅に減少した。以上より、$^{\rm 99m}$Tc溶出特性は、Moの吸着方法(カラムの形状,線形流量など)に大きく影響されることが示唆された。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.1088/1742-6596/2155/1/012018
- ISSN : 1742-6588
- ORCIDのPut Code : 107060195