2017年4月 - 2021年3月
グルタミン代謝を介した多臓器連関によるエネルギー代謝恒常性維持機構の解明
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
我々の検討でグルタミン代謝のマスターレギュレーターGLS2は肥満・糖尿病および癌の共通の分子基盤として重要であることがわかってきた。しかしながら肥満 および糖尿病におけるGLS2を介した詳細な分子メカニズムや臓器連関については全く明らかとなっていない。そこでGls2ノックアウトマウスにおける呼吸代謝測 定用マウス摂食・運動量測定装置を用いてエネルギー摂取および消費バランスの評価、行動精神運動障害を各種検査にて解析した。まず、Gls2ノックアウトマウ スでは、wild typeに比較して、夜間の摂餌量は変化ないが日中の摂餌量が有意に多いことが明らかとなった。また自発運動活性計測試験Actimoとして、16-33週 齢のWTおよびKOをそれぞれ5匹、7匹ずつ使用し、運動活性計測用ケージ内にマウスを入れ、運動活性計測を横切った回数を 60 分 間ごとに積算し、計測は午後 6 時 に開始し、15日間計測した。その結果Gls2ノックアウトマウスではWTに比較して運動量が増加していることが示された。現在膵β細胞特異的Gls2コンデイ ショナルノックアウトマウスをFLP, loxpシステムを用いてGls2 exon2-7を飛ばし作成に成功し、膵臓におけるGls2の役割を検討している。膵島単離がうまくいかず時間を要したが膵β細胞特異的Gls2ノックアウトマウスでは糖尿病を発症しインスリン分泌低下、グルカゴン増加を呈することが明らかとなりつつある。
- ID情報
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- 課題番号 : 17K09875
- 体系的課題番号 : JP17K09875
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2022年度文部科学省学術変変革領域研究 学術研究支援基盤形成 先端モデル動物支援プラットフォーム 成果発表会 2022年2月9日 招待有り