2003年11月 - 2003年11月
脳の動的時空間計算モデルの構築とその実装
複雑系による計算原理を、主に脳の計算原理との関連や複雑ネットワークの観点から研究した。その際、脳の無意識過程をダイナミクスによる超並列計算に、意識過程をアルゴリズムによる逐次計算に対応させ、それらを階層的かつ双方向的に相互作用させる、無意識・意識ハイブリッド計算パラダイムを世界で初めて提唱した。同時に、新たに専用集積回路を開発することにより、提唱したパラダイムに立脚したアナログ・ディジタル混成ハードウェアを実装し、実機実験により、ノイマン型デジタル計算機が不得手とする問題が高速に解けることを示した。さらに、実数の複雑性やフラクタル構造を活用した、新しい大容量メモリシステムも提案した。