長期にわたる治療が必要な疾病(糖尿病・慢性腎臓病・高血圧症・脂質異常症)の治療食献立が掲載された書籍に記されている栄養素量と、各疾病の治療ガイドラインに示されている栄養素量を比較検討した。また、治療食における牛乳の使用方法・使用量が栄養素量に及ぼす影響について検討し、以下の結果を得た。1)治療食献立(以下;献立)におけるエネルギー産生栄養素のエネルギー比率は治療ガイドラインに示された値の範囲内であったが、献立における「コレステロール量」「食物繊維量」「食塩相当量」はガイドラインに示された値の範囲外であった。2)牛乳を飲用で使用した献立は、使用していない献立に比べて「カルシウム量」が多く、特に糖尿病治療食では有意に多かった。