論文

査読有り
1998年5月

モバイル環境下でのユーザの振舞いの解析とエージェント通信への適用法の検討 -Experiments of ICMAS'96 Mobile Assistant Project-

電子情報通信学会論文誌. D-1, 情報・システム 1-コンピュータ
  • 西部 喜康
  • ,
  • 和氣 弘明
  • ,
  • 森原 一郎
  • ,
  • 服部 文夫

81
5
開始ページ
523
終了ページ
531
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
一般社団法人電子情報通信学会

携帯型計算機および携帯電話の普及に伴いモバイル環境下での通信サービスに対する期待が高まってきているが, モバイル環境におけるサービスへの制約条件や, エージェントがユーザに対して行うべき役割を知るためには, モバイル環境下でのユーザの振舞いについて知る必要がある.我々は100台の携帯端末と携帯電話を用いて現実の国際会議で, 電子メールなどのコミュニケーションサービスばかりでなく会議情報案内などの情報案内サービスを提案し, 十分な利用データを取得した.この利用データを, 同じ携帯端末を用いた商用サービスの利用データと比較することにより, モバイルコンピューティングの利用が, ユーザの日常的な活動パターンを極めてよく反映することがわかった.また, モバイル通信サービスにおける情報案内サービスを設計するに当たって考慮すべき事実として(1)サーバアクセス回数と端末の保有データ量との顕著なトレードオフが見られる, (2)通信待ちを嫌うユーザが情報の取得を締めたり通信を中断したりする傾向がある, ことが明らかになった.この結果をもとに, モバイル通信におけるエージェント機能として, (1)サーバ・端末間での情報の分散配置, (2)ユーザにサーバへの接続を促す技術的心理方策, が必要であることを示す.

リンク情報
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/110003315710
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN10071319
URL
http://id.ndl.go.jp/bib/4491996
ID情報
  • ISSN : 0915-1915
  • CiNii Articles ID : 110003315710
  • CiNii Books ID : AN10071319

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