共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年4月 - 2020年3月

障害・慢性的疾病等による困難を抱える若者の主観世界の理解とその方法論の検討

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)
  • 土岐 邦彦
  • ,
  • 高口 僚太朗

課題番号
17K04538
配分額
(総額)
4,290,000円
(直接経費)
3,300,000円
(間接経費)
990,000円

本研究では,障害や慢性疾患等によって独自な「生きづらさ」を抱える若者たちを通して,現代社会に生きる若者をいかに理解するかという問題に接近する。そのために①独自な困難さを抱えた若者の「生(Life)の現実」を,質的・事例的な聞き取り調査により明らかにするとともに,②その調査方法とケース記述との相互的な関係の省察を通して,当事者の主観世界に接近するための方法論に関する問題の所在を検討することを目的とする。その際,「障害」や「疾患」という生物的制約を考慮しつつも,さらに彼らの語りの中に潜む「一人称的な世界(主観世界)」に注目し,社会的・文化的な視点を位置づけた若者理解の可能性を探るものである。
今年度も昨年度に続き,障害や慢性疾患のある当事者への聞き取り調査及び研究報告会を実施した。加えて,聞き取り調査において,今年度から高口僚太朗が臨床社会学,医療社会学の立場から本研究に研究分担者として加わったことで,昨年度以上に充実した取り組みが可能となった。また,本研究の課題の一つである方法論に関する問題の所在の検討についても進捗があった。ナラティブアプローチを用いた研究に触れたことでそれは得られた。さらに今年度は,ドイツでの調査も実施した。具体的に,「ベルリン自閉症児・発達障害児 親の会」への聞き取りを実施した。
今年度の実績は,著書1冊,投稿論文3本,学会報告4報,依頼報告1報,全体研究会1回(2018年6月10日実施),海外調査1件である。