Profile Information

Affiliation
合同会社 ムーン・アンド・プラネッツ
Degree
Dr. Sci(Mar, 1991, Univ. of Tokyo)

J-GLOBAL ID
200901059219474159
researchmap Member ID
6000001109

学部から大学院で隕石の鉱物学的研究を行っていましたが、やがて隕石の供給源である小惑星を実際に宇宙機で直接観測したいという思いが強くなり、当時(1985年)、研究者有志で行われていた小惑星サンプルリターンミッションの研究会に参加し、そのままメンバーになりました。この研究会で議論されたミッションが後にMUSES-C、「はやぶさ」となりました。
大学院修了後ポスドクから企業研究所勤務、JAXA招聘からまた民間企業勤務と、様々な職場で研究開発や技術営業・企画の仕事をしましたが、幸いなことに「はやぶさ」には2013年のプロジェクトの終了まで関わらせていただくことができました。このミッションでは、科学観測カメラのPrincipal Investigatorに就任し、小惑星Itokawa観測後にその成果をScience誌に発表することが出来た事など、約28年間にわたってこの歴史的プロジェクトに関わることができ、このうえない幸運だったと思います。

今はゼネコンの研究所に勤務して自動化施工などの研究に従事することになりました。久しぶりのゼネコン勤務なので、建設現場に入ったときなど昔に返ったような気分で楽しむことにします。建設業は様々な分野の技術を集大成した集約型の産業ですから、一見建設に無関係と思われる分野でも実は… ということが少なくありません。それが建設業の研究開発の一番面白いところだと思っています。色々な分野の方に是非建設業の研究部門へ来て頂きたいものです。
私もこの年齢で大手ゼネコンの研究の最前線に戻れるとは思ってもおらず、いろいろな人の縁というのは重要なのだなと改めて思っている次第です。折角の宇宙屋の技術、ふんだんに活かして頑張らないと。

そうはいっても、やはり宇宙の研究は続けたいというのもありますからそこはできる範囲のことを続けていきたいと考えています。
私自身は、近年米国を中心に盛り上がってきている「月・小惑星の資源探査」に興味を持っています。科学探査ならともかく、採掘権などの法的問題がほとんど議論されないまま米国企業が政府を動かして都合の良いルールを作ろうとしてます。
また加熱した性急な商用化(バブルとも言う)は、一度はじけるとダメージが大きく惑星探査の歩みが無意味に停滞してしまう危険すらあると思います。
今、私は友人達と組んで小さなグループを作ろうとしています。小さなグループですから衛星を打ち上げたりという大技は出来ませんが、若手の人にも入って貰って「きちんと世界の月惑星商業開発にものを言える」グループが育てばと思っています。日本は「はやぶさ」で人類初の小惑星のサンプル回収を行った国です。そのくらいの「物言い」ができる集団がいても良いと思います。おカネがあったり、力がある人に一生懸命接近して自分も権勢を振るおうとする人も最近多くなってきましたが、おカネが無いなりに、世界の情勢をきちんと見て的確に意見を出せる集団が居ても良いのかなと思います。

しばらくゼネコン研究所にて勤務していましたが、現在は退職して友人が始めた合同会社の嘱託研究員として研究を続けています。


Papers

  44

Misc.

  52

Books and Other Publications

  1

Presentations

  7

Other

  1