講演・口頭発表等

2012年2月

未知の感染症発生時のリスクコミュニケーション

国立病院看護研究学会誌
  • 黒田 恵美
  • ,
  • 西岡 みどり

記述言語
日本語
会議種別

近年、未知の感染症を想定した危機管理策が強化されてきた。リスクコミュニケーション(risk communication;RC)は感染症危機管理における有効策として注目されている。未知の感染症発生時におけるRCの実施に際しての重要事項を明らかにすることを目的に文献検討を行なった。PubMed、医学中央雑誌、および厚生労働科学研究成果データベースを用い、検索された英論文27件と和論文47件を検討した。RCを実施するための前提条件として、システム、資金、人員、訓練が不可欠であること、具体的内容として、発生状況と対策に関する情報交換が必要であることが示唆された。また、同時に配慮すべき事項として、不安対応や倫理的配慮が重要であることが示唆された。未知の感染症発生時のRCを推進するために、RC実施に関する体制整備とともにRC担当者への教育が急務であり、今後、更なるRCの実証的研究が必要であると考えられた。(著者抄録)

リンク情報
URL
http://ci.nii.ac.jp/naid/40019302927