瑞浪超深地層研究所における坑道壁面の地質調査の現状
開発技術研究会平成20年度研究発表会
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- 開催年月日
- 2008年12月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- 室蘭
- 国・地域
- 日本
日本原子力研究開発機構は、岐阜県瑞浪市の瑞浪超深地層研究所(以下、研究所)において、高レベル放射性廃棄物の地層処分研究開発の基盤となる地層科学研究を実施している。研究は三つの研究段階によって進められており、現在は「研究坑道の掘削を伴う研究段階」(第2段階)の調査研究を進めている。第2段階の調査研究の目的は、「地表からの調査予測研究段階」(第1段階)で構築したモデルの妥当性の確認及び研究坑道の掘削による深部地質環境の変化を把握することである。第2段階の調査研究のうち、地質・地質構造に関する調査では、研究所周辺の地質・地質構造の三次元的分布を把握することを課題として、地質学的調査及び物理探査を実施するとともに、壁面地質調査の取得データの精度向上を目的とした地質調査手法の整備を進めている。これまでに実施してきた第2段階の調査研究では、研究坑道周辺に分布する低透水性を有する断層と水みちとして機能する割れ目の詳細な地質学的特性を明らかにしてきた。これらは、サイトスケール及びブロックスケールの水理場を支配する重要な要素である。