2017年4月
三次元レーザスキャナ計測の坑道壁面の割れ目観察への適用性
Journal of MMIJ
- ,
- 巻
- 133
- 号
- 4
- 開始ページ
- 76
- 終了ページ
- 86
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.2473/journalofmmij.133.76
- 出版者・発行元
- 一般社団法人 資源・素材学会
大規模地下施設建設の坑道掘削時に行われる割れ目観察は、調査員の目視観察とクリノメーターを使用した割れ目方位の簡易計測といった従来からの手法に基づいている。そのため、調査の規模が大きいほどデータ品質の確保と調査員の安全確保が依然として課題である。計測対象物の三次元形状を表す点群を瞬時に取得できる三次元レーザスキャナ計測は、これらの課題解決に有効である。本研究では、レーザ計測の坑道壁面の割れ目観察への適用性を確認するために、坑道壁面の形状を表す点群から割れ目の方位やトレース長などの空間分布に関する情報を取得する方法を検討した。その手法は、坑道壁面形状を表す判読画像を用いた割れ目判読を基本としている。そして、その手法を掘削長50m程度の水平坑道に適用し、点群から取得できる割れ目データがどの程度従来手法に基づく割れ目データを再現しているのか確認した。その結果、調査員が目視観察により抽出した割れ目のうち8割強の割れ目が抽出され、割れ目方位も従来手法と比べて遜色ないことを確認した。点群から抽出できなかった割れ目のほとんどは、透水に寄与しないトレース長が短く密着性の良い割れ目であった。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.2473/journalofmmij.133.76
- ISSN : 1881-6118
- CiNii Articles ID : 130005628666
- CiNii Books ID : AA12188381