2006年6月
両側急性感音難聴を反復したneuro-Sweet病と考えられた1症例
Audiology Japan
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- 巻
- 49
- 号
- 3
- 開始ページ
- 254
- 終了ページ
- 259
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.4295/audiology.49.254
- 出版者・発行元
- (一社)日本聴覚医学会
Sweet病は特有の皮疹に発熱,好中球増多を伴う疾患で,なかでも脳炎,髄膜炎などの神経合併症を伴うものはneuro-Sweet病といわれている.今回,感音難聴を合併したneuro-Sweet病と考えられた33歳男性の症例を経験した.本例は髄膜炎症状に随伴,前後して急性感音難聴を左右で計5回繰り返し,明らかに病勢を反映した難聴であった.反復性髄膜炎の所見,頭部MRIでの白質病変,HLA-B54,CW1陽性であることより,neuro-Sweet病と診断された.ステロイド治療により,難聴は改善を認めるも病勢に伴い再発を繰り返した.難聴の原因は自記オージオグラム,SISI検査,ABR,SPECTなどから内耳と中枢の複合病変が考えられた.原因不明の急性感音難聴に髄膜炎などの神経症状を伴う場合には本症も念頭におく必要があると考えられた(著者抄録)
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.4295/audiology.49.254
- ISSN : 0303-8106
- 医中誌Web ID : 2006218954
- CiNii Articles ID : 130003713434