2016年3月
リン及び窒素ドープグラファイト上のチオフェン吸着; ヘテロ原子ドーピングによる炭素材料の脱硫特性の制御
Carbon
- ,
- 巻
- 98
- 号
- 開始ページ
- 115
- 終了ページ
- 125
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- DOI
- 10.1016/j.carbon.2015.10.094
$\pi$共役系炭素材料へのヘテロ原子ドーピングが吸着脱硫特性に与える影響を調べるため、リン及び窒素をドーピングしたグラファイトに対してチオフェン吸着量を比較した。X線光電子分光法から求めた被覆率から、リンドープしたグラファイトの方が窒素ドープ試料よりも10$\sim$20倍高いチオフェン吸着能を持つことを明らかにし、吸着脱硫特性がドーパントの種類に大きく依存することを示した。また、吸収端近傍X線吸収微細構造スペクトルの偏光依存性を用いてドーパントサイトでの立体配置の違いを区別し、曲面構造のリンサイトが平面構造のリンサイトよりも約10倍高いチオフェン吸着能を持つことを明らかにした。分子軌道計算を用いた解析により、リンと窒素のドーパント効果の違い、及び平面構造と曲面構造におけるチオフェン吸着特性の違いを理論的に明らかにした。チオフェン吸着後の加熱処理によるチオフェン脱離結果から、再活性化におけるリンドーピングの利点についても指摘する。
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- DOI : 10.1016/j.carbon.2015.10.094
- ISSN : 0008-6223