2022年11月
製薬企業が行う自社製品に関する安全性監視活動の手順の提案-JADERを用いた副作用シグナル検出の実施例-
医療情報学
- ,
- 巻
- 42
- 号
- 3
- 開始ページ
- 95
- 終了ページ
- 107
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (一社)日本医療情報学会
国内の自発報告データベースであるJADERに対して,データマイニング手法を用いた副作用シグナル検出に関する先行研究は数多く報告されているが,製薬企業が自社製品におけるシグナルを検出するための標準とされた手順は,未だ示されていない.本研究では,企業の実務に有用な実施例を示すことを目的として,上市後に添付文書改訂で追記された副作用(DOACの使用下における間質性肺炎)において,データマイニング手法を用いることで,シグナルの早期検出が可能であったかを遡及的に検証した.その結果,対象としたDOACの4剤のうち,2剤で早期検出が実現された.また,残りの2剤は早期検出が実現されなかったが,手法を適用する上での重要な注意点を考察することができた.今回の研究結果を参考に,企業の安全性監視活動において,JADERを用いたデータマイニング手法が導入されていくことにより,医薬品の副作用シグナル検出の強化が期待される.(著者抄録)
- ID情報
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- ISSN : 0289-8055
- ISBN : 9784867056202
- 医中誌Web ID : WC01090001
- J-Global ID : 202202263372459556