常磁性状態におけるバーネット効果の観測
2014年秋季第75回応用物理学会学術講演会
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- 開催年月日
- 2014年9月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- 札幌
- 国・地域
- 日本
回転によって磁性体が磁化する現象はバーネット効果として知られている。この回転による磁化の変化は電子スピン角運動量と回転の相互作用(スピン回転相互作用)を起源とする。バーネットは回転速度に対する磁化の変化を測定することによってスピン回転相互作用を実証した。今までのところ、磁化が大きく測定が容易な強磁性のバーネット効果のみが報告されている。そこで、我々は室温付近で磁気転移を示す強磁性体ガドリニウムに対して、常磁性帯磁率が大きなTc直上において、バーネット効果の観測を試みた。試料を正・逆回転させ、回転によって試料に生じる磁化が外部に作る磁界をフラックスゲートセンサにてその場測定した。試料から生じる磁場は強磁性状態、常磁性状態のいずれにおいても回転数に比例して増大し、逆回転に対しては反転し、そして、強磁性状態に比べて、常磁性時生状態の方が試料から生じる磁場が小さい。これらのことは常磁性状態においても回転によって試料が磁化することを示唆しており、常磁性状態のバーネット効果を観測することに成功したことを示している。