2011年 - 2012年
DNA自己組織化を利用したナノ配線技術の創出
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究 挑戦的萌芽研究
本研究では,金属ナノ物質とDNAとの複合体を用いて,DNAの自己組織化能を利用して所望のレイアウトに並べて回路形成する技術の確立を目指して研究を行った。我々は,AuNP上の正反対の「極」の位置だけにDNAが導入された二価型DNA/AuNP結合体を調製した。互いに相補的なDNA鎖を有する二種類の結合体を混合することにより,線状にAuNPが連なった一次元AuNP連鎖の形成を確認した。さらに直線性の高いAuNP連鎖を構築することを目的として, T-motifおよびDX(ダブルクロスオーバー)モチーフを使用して,梯子状に二列のDNA二重鎖でAuNPを挟み込む形の組織体を設計した。その結果,非常に高い直線性を有する組織体が構築できることを確認した。さらに,四叉路構造を形成するHolliday junctionを組むように設計した四種類の二価型DNA/AuNP結合体を混合した場合には,正方形格子状に金ナノ粒子が二次元配列化した構造が形成可能であることも確認した。
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- 課題番号 : 23651129
- 体系的課題番号 : JP23651129