小児急性リンパ性白血病(ALL)の薬剤感受性に関与するゲノム要因を同定するために、93株のBCP-ALL株と24株のT-ALL株（うち86株と7株が日本人由来）からなる、他に類のない大規模な細胞株バンクを構築し、さまざまな遺伝学的解析方法を用いて各細胞株のゲノム・レベルでの特徴を明らかにした。また、実際に細胞株バンクを用いて標準的な化学療法剤および新規治療薬の感受性と関連するゲノム要因を同定し、その研究成果を3つの英文論文を発表した。こうした研究成果から、本細胞株バンクが小児ALLの薬剤感受性に関与するゲノム要因を同定する上で有用であることが明らかになった。