2011年
岡山大学男子学生の19年間の喫煙率の推移と喫煙志向度を用いた禁煙指導の有用性
CAMPUS HEALTH 48(2)
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- 巻
- 48
- 号
- 2
- 開始ページ
- 151
- 終了ページ
- 156
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (公社)全国大学保健管理協会
学生の喫煙率は低下しているがなお喫煙習慣を身につける学生は存在し、より効果的な禁煙指導が望まれる。喫煙志向度により将来喫煙を開始する可能性の高い学生を見いだせることをわれわれは報告してきた。そこで喫煙志向度を改訂し精度向上を図るとともに、これを用いた禁煙指導の有用性について検討した。学生全体の喫煙率は、平成3年:22.5%、10年:16.2%、17年:8.2%、20年:6.5%、21年:5.3%と低下が続いていたが、平成21年度の1〜4年生の学年別喫煙率は、それぞれ0.5%、1.7%、8.8%、11.9%と、学年とともに上昇しており、依然として入学後に喫煙習慣を身につけていた。非喫煙者に改訂された喫煙志向度として、今後あなたはタバコを、A絶対に、絶対に吸わない、Bほぼ吸わない、Cもしかしたら吸うかも知れない、D多分吸うようになるだろう、E確実に吸うだろう、のいずれかを選択させ、1年後の喫煙率を調べたところ、A 1.2%、B 5.7%、C 9.2%と有意差を認め、喫煙開始の可能性が識別できた(P<0.001)。そこで、B〜Eを選択した学生をimpressive禁煙指導を行う群と行わない群に分けて1年後の変化を調査したところ、禁煙指導群において喫煙志向度は有意に改善していた(P=0.014)。喫煙志向度を用いて喫煙する可能性が高い学生を囲い込み、心に響く禁煙指導を行うことは効率的であり有用と考えられた。(著者抄録)
- ID情報
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- ISSN : 1341-4313
- eISSN : 2432-9460
- 医中誌Web ID : 2011189169