硝酸イオン化学的変遷挙動評価モデルを用いた地下水硝酸性窒素汚染の天然事例の解析
日本原子力学会2015年秋の大会
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- 開催年月日
- 2015年9月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- 静岡
- 国・地域
- 日本
地層処分における硝酸イオンとその変遷物の影響を評価するために、硝酸イオン化学的変遷挙動評価モデル(NEON: model of nitrate evolution due to mineral reaction, microbial activity and metal corrosion)が開発された。NEONは硝酸イオンと金属、鉱物及び微生物との反応がモデル化されており、各反応モデルは室内実験の結果と比較され、概ね再現できることが確認されている。より長期の地下環境における硝酸イオンの挙動に対するNEONによる評価の信頼性を向上させる手法として、天然事例を活用する方法がある。そこで、本研究ではNEONの反応モデルのうち微生物反応モデルの妥当性を評価することを目的とし、農業活動に由来する地下水の硝酸性窒素汚染の天然事例について、NEONを用いた解析を実施した。解析対象地域内における地下水中の硝酸イオン濃度について実測値と解析値を比較したところ、解析結果が実測値と同様の傾向を示した。いくつかのパラメータに関しては論拠の乏しい設定値があるものの、解析対象地域の硝酸還元状態がNEONを用いた解析により再現された。