講演・口頭発表等

トリウム229異性体のX線マイクロカロリメータを用いた分光実験

日本物理学会第74回年次大会
  • 村松 はるか*
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  • 湯浅 直樹*
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  • 林 佑*
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  • 紺野 良平*
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  • 山口 敦史*
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  • 満田 和久*
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  • 山崎 典子*
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  • 菊永 英寿*
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  • 中村 圭佑
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  • 滝本 美咲
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  • 前畑 京介*

開催年月日
2019年3月
記述言語
日本語
会議種別
開催地
福岡
国・地域
日本

物理定数である微細構造定数の恒常性については常に検証の対象であり、その測定方法の一つに異種の原子時計の周波数を比較する方法がある。さらに新たな可能性として$^{229}$Thの29.19keVから遷移する基底準位と異性体準位のエネルギーの差を使用した原子核時計を用いることで、微細構造定数の時間変動に対する精度が5桁も向上すると期待されている。$^{229}$Th異性体準位エネルギー測定方法には29.19keVダブレットの直接観測と他の崩壊系列から間接的に推定する方法があり、$^{229}$Th異性体準位エネルギーは間接的な推定から7.8$\pm$0.5eVと求められている。しかし、このエネルギーに相当するシンクロトロン光で$^{229}$Thの基底準位が直接励起された報告はなく、0.5eV以上の系統誤差が存在する可能性がある。現在可能性のある$^{229}$Th異性体準位エネルギーは$^{229}$Thイオンの半減期から見積もられた6.3-18.3eVである。この広帯域をシンクロトロン光にてスキャンすることは困難であり、系統誤差を抑えるためにも$\gamma$線分光による29.19keVダブレットの直接観測が望まれる。そこで我々は、29.19keVダブレットの直接分光を可能とするTES型X線マイクロカロリメータの開発を行った。そして$\sim$30keVのエネルギーに対して15eVのエネルギー分解能を有する素子を開発し、29.19keVダブレットの直接観測が可能となることをシミュレーションを用いて示した。本講演では、検出器の開発、評価結果とシミュレーション結果について報告する。

リンク情報
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5064842