受賞

2005年9月

第53回中村英語教育賞

日本英語教育研究所(開隆堂)
  • 江草千春

タイトル
高等学校英語科「オーラル・コミュニケーション」における絶 対評価への一試案―コミュニケーションタスクを様々な測定方 法から観点別評価して―
受賞区分
出版社・新聞社・財団等の賞
受賞国・地域
日本

平成15年4月から高等学校において,新しい学習指導要領(文部省, 1999)による教育課程が学年進行によって実施された。今回の改訂では,「目標に準拠した評価」,すなわち,絶対評価が初めて公文書において評価観が明記された。また,科目の目標,内容及び指導計画が記載されたシラバスを作成し,単元ごとに「指導と評価の一体化」が出来るように奨励されている。
本研究では,第2言語習得研究の成果に基づいて,「オーラル・コミュニケーション」の科目でよく用いられているコミュニケーションタスクを,普段の授業で使用する際に,絶対評価をどのように行えばよいかを「コミュニケーションへの関心・意欲・態度」「表現の能力」「理解の能力」「言語や文化についての知識・理解」の4つの観点から客観的に評価を行った。
従来のペーパーテストによる評価方法の他に,観察,面接,ワークシート,発表などを,タスクを中心とした指導方法おいて多角的に加えることによって,絶対評価を行うことは,英語科における最重要課題の1つである「実践的コミュニケーション能力」の養成に示唆を与えるものである。