MISC

1999年9月

ヴァーチャル炉心ラボラトリーの開発に関する研究(1) -核-熱流動-構造結合解析プロトタイプシステムの開発-

JNC TN1400 99-018
  • 宇都 成昭
  • ,
  • 月森 和之
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  • 根岸 仁
  • ,
  • 江沼 康弘
  • ,
  • 菅谷 寿男
  • ,
  • 堺 公明

開始ページ
61
終了ページ
記述言語
日本語
掲載種別
機関テクニカルレポート,技術報告書,プレプリント等

核燃料サイクル開発機構(以下、サイクル機構と称する)では、核,熱流動,構造,燃料材料が複雑に干渉し合う原子炉内での物理現象を統合的に評価し、かつ適切な設計への反映を図るため、これら複合現象を計算機空間に構築して、実規模炉心システムを対象とする数値実験を行うヴァーチャル炉心ラボラトリーの開発を進めている。本研究では、ヴァーチヤル炉心ラボラトリーを開発する上で必要となる核,熱流動,構造が結合した炉心拳動の評価を行うためのブロトタイプシステムを開発した.本システムは、サイクル機構が開発した空間依存核一熱流動結合解析システムに対し、新規作成した熱流動一構造結合インターフェースプログラムを介して炉心変形解析コードを結合したもので、DEC/Alphaワークステーションクラスタ上で稼動する。各コード間の接続にはメッセージ通信ライブラリーMPI1を用いる。高速原型炉を模擬した体系で、ULOHS(除熱源喪失かつスクラム失敗)事象の進展中に一部の吸収体の急速落下を伴う仮想的な過渡事象に対して、本システムの試計算を行った。その結果、炉心変形とそれに伴う反応度変化を物理的に説明し得る妥当な評価結果が得られた。本研究成果により、種々の設計パラメータの不確かさに対する炉心安全特性の感度評価や受動的安全炉心の特性等を過渡時における出力分布の空間歪み及び炉心変形反応度応答を考慮して評価できることを示した。

リンク情報
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?4017175

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