小川 大輔

私はイネの育種研究を実施しています。テーマは以下の通りです。

１）多系交雑集団(MAGIC)を用いた遺伝学研究

　従来実施されてきた単交配集団ではなく、４種類以上のイネ品種を交雑したMAGICを扱い、遺伝学研究を実施しています。GWA解析により収量性に関わる遺伝子座を同定し、その特性や機能について解析しています。

 ２）ドローンを用いた圃場でのハイスループットフェノタイピング

　ドローン画像を用いた育種選抜手法の構築を目指しています。圃場で週に一度ドローンを飛ばし、多様なイネの生長変化を解析しています。これまでに画像データの経時変化から、栄養成長から生殖成長への転換期や草型が分かることを明らかにし、草高や被覆率に関する遺伝子座を同定しています。

 ３）イネの高速育種

　コシヒカリでは年に4回世代促進が可能な高速世代促進手法を用い、有用な遺伝子を導入したイネ系統を多数作出しています。栽培試験を通して優良な系統は品種化し、食料の安定供給に直接貢献することを目指します。最近は特に、高温耐性や窒素利用効率の強化に力を入れています。

　もし内容に興味がございましたらお知らせください。共同研究や本研究への参画に関する相談はウェルカムです。