講演・口頭発表等

3次元ARPESによるUPd$_2$Al$_3$の電子状態

日本物理学会第73回年次大会
  • 藤森 伸一
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  • 小畠 雅明
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  • 竹田 幸治
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  • 岡根 哲夫
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  • 斎藤 祐児
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  • 藤森 淳
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  • 山上 浩志
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  • 芳賀 芳範
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  • 山本 悦嗣
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  • 大貫 惇睦*

開催年月日
2018年3月
記述言語
日本語
会議種別
開催地
野田
国・地域
日本

角度分解光電子分光(ARPES)は物質のバンド構造やフェルミ面を実験的に導出できる実験手法であるが、我々は、二つの光電子放出角度と入射光エネルギーの3つのパラメータをすべて掃引することによって、完全に3次元的な電子状態を測定する3D-ARPES法を開発した。今回、この実験手法を常磁性状態の重い電子系超伝導体UPd$_2$Al$_3$に対して適用を行って、その完全な3次元電子構造を明らかにすることを試みた。UPd$_2$Al$_3$は重い電子系超伝導体であり、比較的大きな磁気モーメントを持つ反強磁性相と超伝導相が共存することから、磁性と超伝導の関係を理解する上で興味深い物質系である。今回、$h\nu$=580-685eVの入射光を用いた3D-ARPESの実験を行った結果、U $5f$状態に起因した明瞭なバンド分散が観測された。バンド計算との比較も示しながら、UPd$_2$Al$_3$の常磁性電子状態について詳細に議論する。

リンク情報
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5061608