ウラン強磁性化合物UGe$_2$の高圧下磁化測定III
日本物理学会第74回年次大会
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- 開催年月日
- 2019年3月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- 福岡
- 国・地域
- 日本
強磁性と超伝導が共存するウラン系強磁性物質UGe$_2$, URhGe, UCoGeに関して多くの研究が行われてきた。本発表では、我々が開発したセラミックアンビルセルを用いて測定した、UGe$_2$の高圧下磁化の実験結果を報告する。実験データを高橋によるスピンのゆらぎ理論を用いて解析し、スピ ンのゆらぎスペクトルのエネルギー空間における分布幅$T_0$の圧力依存を決定した。UGe$_2$では、二つの強磁性相FM1, FM2の相境界近辺で超伝導転移温度$T_{\rm sc}$が最大値を示す。$T_0$もその相境界近辺で明確なピーク構造を形成する。これは、相境界近辺で発達する強磁性ゆらぎと超伝導の密接な関係を示唆する。本講演では、2回の追試の結果と、高圧下の一般化されたRhode-Wohlfarth関係式についての研究結果を紹介する。