MISC

1999年10月

「常陽」制御棒操作自動化システムの開発 - 制御棒操作自動化オフラインシステムの検証 -

JNC-TN9410 99-021
  • 寺門 嗣夫
  • ,
  • 鈴木 伸也
  • ,
  • 青木 裕
  • ,
  • 大久保 利行

開始ページ
51
終了ページ
記述言語
日本語
掲載種別
機関テクニカルレポート,技術報告書,プレプリント等

高速実験炉「常陽」では、原子炉プラントの起動から停止までの全ての運転領域にわたる原子炉出力の自動制御化を目指し、「常陽」制御棒操作自動化システムの開発を進めている。本システムを実機へ適用する前段階として、制御棒操作自動化オフラインシステム(運転員に制御棒操作等をガイドするシステム)を製作し、実機信号を用いて検証した。制御棒操作自動化オフラインシステムは、運転員に対し、所定の原子炉出力までの出力上昇、下降に必要な制御棒操作量を提供する制御棒操作ガイド機能と、原子炉起動、停止の過程での機器の操作指示メッセージを提供する機器運転操作ガイド機能がある。このうち制御棒操作ガイド機能における制御棒操作量の演算には、ファジィ推論を用いており、「常陽」の運転領域毎に分割した臨界近接、核加熱、系統昇温、出力上昇、出力下降のそれぞれに対応する制御モードを有している。制御棒操作自動化オフラインシステムの検証試験により、得られた成果は、以下の通りである。(1)制御棒操作ガイド機能は、原子炉の起動、停止操作において、所定の出力変化率での出力上昇、下降並びに目標出力での整定に見合う適切な制御棒操作量をガイドすることができ、良好であった。(2)機器運転操作ガイド機能は、原子炉の出力変化に伴う各種機器の操作タイミングに応じて、的確に操作をガイドすることができ、良好であった。(3)制御棒操作自動化システムについては、制御棒操作自動化オフラインシステムの検証試験を通して、実機適用に必要な技術的課題を提起することができた。(4)これらのことから、「常陽」実機に対し制御棒操作自動化システムが適用できる見通しを得た。

リンク情報
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?4036650

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