MISC

2003年9月

ナノ粒子を分散させた機能性液体金属に関する研究

JNC TN9400 2003-044
  • 大平 博昭
  • ,
  • 荒 邦章

開始ページ
68
終了ページ
記述言語
日本語
掲載種別
機関テクニカルレポート,技術報告書,プレプリント等

金属超微粒子を液体に分散した流体(ナノ流体)は非常に大きな熟貫流率を示すことが報告されており、将来の冷却流体としての使用が期待されている。さらに、これまでに液体ナトリウムヘの適用は検討されていないが、超微粒子を分散させると金属粒子の表面現象によりナトリウム-水反応やナトリウム-酸素反応の抑止が発現することが期待できる。この現象が確認されると、高速炉の信頼性が大きく向上する。したがって、本研究では金属ナノ粒子を液体ナトリウムヘ分散させたナノ流体を試作するとともに、水との反応試験を実施し物性を評価した。本研究の結果、以下の知見が得られた。(1)Ni,Co,Fe,Mnのナノ粒子、及び金属Siのミクロン粒子は、液体金属ナトリウムに分散でき、スラリーとして調合することが可能である。また、これらの粒子の中でNiナノ粒子が最も多く分散可能である。(2)Niナノ粒子を分散させた固体ナトリウムに水を滴下する反応試験を実施したところ、反応の抑止性が認められ、しかも粒子径の減少に伴い反応の抑止性が向上する。(3)Niナノ粒子を分散させた液体ナトリウムの粘度は、350度Cにおいてスラリーとして存在している濃度範囲では大幅な粘度上昇は生じない。

リンク情報
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?4037335

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